第007話 バリュープロポジションとは?


バリュープロポジションとは?

 

今回のコラムではバリュープロポジションについて考えてみます。

日本語にすると「顧客提供価値」となります。

 

私は仕事柄、本をかなりたくさん購入します。本の購入といえばAmazonになるかと思いますが、私は日本企業にも頑張ってもらいたいという理由から日系の某ネットショップでも注文することがあります。

 

両サービスを使っての感想ですが、あまりにサービスレベルに差がありすぎて、、、。残念ながらAmazonの圧勝です。

 

Amazonのサイトから推察するに、彼らはただ単に本を届けるということだけではなく

・いかに早く届けるか

・本の配送についていかに顧客にアップデートした情報を伝えるか

という点にはかなりこだわりがあるように感じます。

本という商品はどこで買っても同じものが買えてしまうので、本に関連する情報の提供と利便性という点で差別化しようとしているということは皆さんご存知の通りだと思います。

私はかつて絵本関連のネットショップの役員をしていた経験があり、その時にはAmazonが提供するバリュープロポジションをかなり分析し、参考にしました。

 

一方で、日系の某ネットショップさん、、、。

1週間経っても本は配達されず、、、。かつ、いつ配達になるかの情報も提供されず、、、。かつ、キャンセルもできず、、、。

割引キャンペーンはAmazonよりもやや高い率での割引になっているときもあるのですが、これだけ差がつくと、、、。

 

これを見ると、Amazonの主要なバリュープロポジション

・本をできるだけ早く届ける(早ければ当日届くことも。遅くとも基本翌々日)

・配送について常にアップデートされた情報を顧客に提供することで安心感を与える

・レコメンドやレビューにより本の情報をできるだけ与える

ということになります。

 

一方で、某日系ネットショップは

・若干だけ安く本を提供(数パーセント)

以上。

 

これは埋めがたい差がつくなと思います。ちなみにこのサイトは正確な情報はわかりませんが、かなりの巨額赤字だと聞きます。そりゃそうだろな。今回の私の事例で行くと、多少配送に時間がかかるのは我慢できても、いつ配達されるか知らされないというのはかなりのストレスです。

 

顧客が何を求めていて(ニーズ)、その求めることに自社としてどう応えていくか(バリュープロポジション)の設計により、これほど大きく差がつくということがよくわかる事例だと思います。日本企業を応援したい私でも、Amazonにしようかなと思ってしまいます。

 

日系ネットショップではヨドバシさんのサイトがサイト構成、配送、サービスともに優れているなと思いますので、次からはここにしようかななどと考え中ですが、本の品揃えがいまいちなところもあるし。

 

経営をされている方で売上の伸びに悩んでおられる方は自社のバリュープロポジションと顧客のニーズについて考えてみるのも良いのではと思います。

 

 


持続的成長戦略- 中小企業を優良企業に導くメルマガ に登録