第003話 社外のリソースとの付き合い方について


今の顧問債の関係で、たくさんのいくつかのベンチャーキャピタルや金融機関の方とお話しをする機会が増えました。

 

かつては投資する側だったのですが、投資される側の立場で支援しているので、逆の立場に立ったと言っていいかもしれません。

 

その経験から感じることをまとめたいと思います。

 

1.VC・金融機関から選んでもらうために(冷静に自社に付加価値をもたらす能力があるかどうか考えること)

 

⇒資金調達している際は特にそうですが、どうしても資金が必要なのでそのことばかりに考えが行ってしまいます。しかし、増資であれ融資であれ資金調達させてもらうということはそれなりの責任を負いますし、VCや金融機関とのコミュニケーションが重要になります。そのうえでですが、

 

・「社長~、素晴らしい事業ですね~、いやあ是非にうちから投資させて下さい!」なんてことを軽々しく言うVCは信用してはいけません。考えが浅く、とても自社の将来の成長にプラスになる人材とは思えません。また、こういうタイプは簡単に手のひらを返したかのような対応をします。最も早ければ、「本部に戻ったらやっぱり投資はダメと言われました。またの機会に!」などとサクッと消えていきます。銀行系キャピタルに多いかも(もちろんそうでないところもたくさんあります!)

 

・資金を出すという立場を利用して、メチャクチャ上からものを言ってくる人。こういう人は思ったより多いなと思います(私の古巣のキャピタルはこの点は非常に気を付けていました)。こういうタイプは業績の多少の上下でガミガミいうタイプが多いと思います。上のタイプよりはましかもしれませんが、注意です。ガミガミいうことは悪いことではないですが、それが自社の成長にプラスに働く内容かどうかの判断が必要です

 

2.VC、金融機関から選んでもらうために(起業家として注意すること)

 

・金融機関は膨大な資料を要求してきます。VCよりも銀行のほうが要求が多いように思います。それに対応することも経営者としての能力の見せ所です。

「面倒なことばかり要求してくるんですよ~」と言いながら対応の時期をどんどん後にずらすのは最悪の対応。また、正確な数値が出ないので虚偽報告をするのはもってのほかです(言うまでもなく)

それに対応できないのは自社の管理体制が悪いからで、それを金融機関が指摘してくれていると考えるくらいで良いです。どのVC、銀行でもだいたい同じような資料を要求します。それに対応できないのは自社が資金調達を受けるレベルにないと(厳しめに言えば)考えればいいかと思います。

 

ただ、全てに対応できなくても心あるVCや金融機関はそれだけを持って資金調達を断るわけではありません。改善する意思をしっかり示して実現すれば検討は進めてくれます。

 

一方で、確かにその数字を何のために使うのだろうと疑問がわくような資料を求められるケースがあります。そういう場合は素直に「どのような目的でこの資料が必要なのでしょうか?」と聞いてみれば良いです。

 

極めて当たり前の事ばかり書きましたが、資金の出し手と受け手はあくまで対等の関係です。資金調達する側の起業家は変にへりくだる必要はなく、あくまで誠意を持って対応すれば良いと思います。

 

 

 

 


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